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遺品整理と特殊清掃の関係を解説!費用相場や作業内容も紹介!

Posted by 2019.08.22 Business vector designed by Freepik
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最近メディアなどの年配の方の孤独死などが話題になっていますよね。
もし残された遺族が孤独死した家族や親族の遺品整理をしなければいけない場合、通常の遺品整理に加えて特殊清掃を依頼する必要が生じることがあります。

この記事では特殊清掃とはどのような清掃かを解説して、その作業内容や費用相場などを紹介したいと思います。

特殊清掃とは?遺品整理との関係を解説

特殊清掃とは簡単に言えば、「故人の遺体がすぐに発見されなかった場合に行われる特殊なクリーニング」のことです。
誰かが自宅で亡くなった場合、同居家族がいればすぐに遺体は発見されます。
しかし独り暮らししていた人が孤独死したり自殺を遂げたり事故死したりすれば、誰にも知られずに数日間、数週間、数か月経ってしまうことがあります。

そのような状況下で人が亡くなると、経過した時間にもよっては遺体が腐乱して体液が染み出てしまい、床や壁や家財道具に臭いが染みついたり汚れがついたりします。
また害虫が死体にたかって大量発生することもありますが、こうなると部屋の中だけでなく近所にまで悪臭が届くこともあります。

こういうケースでは通常の遺品整理ができません。
通常の遺品整理は、故人の所有物が悪臭や汚れに汚染されていない場合に行うものです。
でも悪臭や汚れがたまってしまった状況では、遺品を整理するどころか家族が部屋の中に入ることすらできない状況なので、まず専門業者が特殊なクリーニングを行ってその後遺品整理をすることになります。

まとめると、故人の亡くなり方によってはすぐに遺品整理できる場合と、特殊清掃をしてから遺品整理する場合とがあるということです。

遺品整理と特殊清掃をまとめて業者に依頼できる?

基本的に特殊清掃を素人が行うのは無理です。
遺体の腐乱臭はかなり強烈なので現場に入ることすら難しいですし、床や壁や家財道具に染みついた臭いや汚れは通常の清掃ではなかなか取れないからです。
場合によっては大幅なリフォームの必要が発生することもあります。

そのため特殊清掃は専門業者に依頼する必要があります。
でもそうなると気になるのは特殊清掃と遺品整理をまとめて同じ業者にお願いできるかという点ですよね。
住居や家財道具を洗浄してもらうついでに遺品整理も一緒に行ってもらうと一度で作業が済むので、別々の業者にお願いするよりも費用面や時間面でロスを抑えられるからです。

結論から言うと両方の作業をまとめて同じ遺品整理業者にお願いすることは可能です。

ただし特殊清掃にはオゾン消臭や特殊な溶剤を使った洗浄作業、構造物の消臭作業などが必要になるので、通常の遺品整理業者ならどこでも良いというわけではありません。
両方に対応できるツールを持っていて、かつ経験がある遺品整理業者に依頼しなければいけません。

さらに依頼するなら「遺品整理士」と「事故現場特殊清掃士」という2つの資格所有者が在籍している業者がベストです。

「遺品整理士」と「事故現場特殊清掃士」

「遺品整理士」は「一般社団法人 遺品整理士認定協会」が認定している民間資格です。
遺品整理を合法的かつ適切に行うための知識やスキルを身に着けた人に認定される資格なので、有資格者が在籍している遺品整理業者に依頼すると良い仕事をしてもらえる確率が高くなります。

一方「事故現場特殊清掃士」とは「一般社団法人 事件現場特殊清掃センター」が認定する民間資格のことです。
これは遺体や故人の所有物などによって汚染された家をちゃんと原状復帰するのに必要な専門知識とスキルを有している人に与えられます。

遺品整理士も事故現場特殊清掃士も民間資格なので、この資格がないと遺品整理や特殊清掃ができないわけではありません。
でもどちらの資格も、それぞれの作業についてしっかり知識を習得した人に認定される資格なので、有資格者が在籍している業者の方がより信頼感があります。

特殊清掃の具体的な内容と事例

では具体的に特殊清掃ではどのような作業が行われるのかを見ていきましょう。
現場の状況によっても清掃方法は変わりますが、おおまかには以下のような作業が必要になります。

●害虫駆除
体液が流出してしまったような現場にはハエやウジやゴキブリなどの害虫が発生している可能性がありますが、その場合は殺虫剤などを使って徹底的に害虫を駆除します。

●汚物や体液の除去と洗浄
床や壁などが体液や汚物で汚れている場合は特殊な洗浄液などで徹底的に洗い流していきます。
もし染み込みがひどい場合は後述するリフォーム作業を行います。

●汚染された家財道具の除去
ソファや布団、カーペット、じゅうたんなどが汚染されて使えなくなった場合はそれを廃棄します。

●除菌や消臭
業務用の高性能噴霧器を使って特殊な液を噴射し、部屋にこびりついた腐乱臭を消していきます。
またオゾン消臭という特殊な作業を行います。
オゾンは酸素分子を3つ合わせた物質で不安定な存在ですが、私たちがふだん呼吸する時に吸い込んでいる酸素分子2つの結合した状態に戻ろうとする性質があります。
それを利用した強力な脱臭方法です。

オゾン消臭を行う場合は一定時間装置を稼働させておいて作業員は外に出ます。
その後戻ってきて再び換気してから装置を稼働するという流れを繰り返します。
この作業は数日間続くこともあります。

●リフォーム
壁や床などに染みついた臭いがオゾン消臭器でも取れない場合は、その部位を外してリフォームすることがあります。

故人が亡くなる場所と必要な特殊清掃

人は必ずしもベッドの上で寝たまま死の眠りにつくわけではありません。
発作などが原因で最後に居た場所でそのまま亡くなることがあります。
では亡くなった場所に応じた特殊清掃の種類について見ていきましょう。

■浴室で亡くなるケース
少し古いデータですが、平成24年12月から25年3月までに日本法医学会企画調査委員会が行った調査によると、風呂場で亡くなったケースは男女合わせて1,437件もありました。

浴室で亡くなる場合、洗い場か浴槽のどちらかで遺体が発見されますが、死亡するとタンパク質がプラスチックの浴槽などにしみこんでしまうことがあります。そうなると交換やリフォームをするのがベストですが、場合によっては除菌と清掃を念入りに行ってから、消臭コーティングで臭いに蓋をする方法もあります。

■ベッドや布団の上で死亡するケース
寝室で亡くなってからしばらく時間が経つと、腐乱した死体から体液が染み出してきて床が著しく汚れてしまうことがあります。
場合によっては寝具だけが汚れるだけですむこともありますが、カーペットやフローリングなどもすべて体液を吸ってしまうこともあります。
そうなると赤紫色のインクを撒いたような惨状になることがあります。
その場合はやはりリフォームなどを考える必要があるでしょう。

■トイレで亡くなるケース
寝室で亡くなるケースと同様トイレでの死亡例も数多く報告されています。
トイレは狭いので清掃がしにくくやっかいな場所のひとつですが、さらにトイレの床はビニール製である場合が多いので、腐乱死体の体液はかなりの範囲に広がってしまうことがあります。
便座を外したり壁を張り替えるなどの大掛かりのリフォームが求められる可能性もあります。

■台所で亡くなる場合
台所はいろいろとキッチン用品やその他家財道具が集中している場所です。
そのため体液の流出状況や拡がり具合によっては、シンク周りの解体や交換が必要な場合もあります。
またそれに伴ってガスや電気、水道などのインフラ設備の工事も行われることがあります。

■居間で死亡するケース
床に体液がしみ込むとそれを外していかなければいけませんが、住居の構造によってはマンションのようにコンクリート構造になっているところがあります。
そうなるとコンクリートを削るわけにはいかないので、除菌清掃後に防臭コーティングなどをコンクリート表面に施して臭いをふさぎます。
最悪の場合下の階まで臭いなどの被害が及ぶこともありますが、そうなると階下の防臭対策も必要です。

実際の特殊清掃の事例

特殊清掃や遺品整理、リフォームなどがまとめて行われた実際の事例を2つご紹介します。

事例1:故人が風呂場で亡くなりリフォーム工事が必要になったケース

ある家庭では故人が風呂場で亡くなってしまい、警察を交えたDNA鑑定が行われるほどの事態になりました。
依頼者はその後遺品整理の依頼を専門業者に行いましたが、風呂場には故人の油分の汚れが残っていて、さらに塗り壁やふすま、家財には腐乱臭がしみ込んでいました。

実際故人の死が発覚したのは近所の人からの悪臭へのクレームだったことを考えると、いかに現場の状況が悲惨だったかが分かります。
業者は窓を開けた状態では作業できませんでしたが、すぐに現場でオゾン消臭や特殊清掃作業、リフォーム内容などを説明して契約を交わしました。

作業はガス系マスクを使った完全防備体制で行い、オゾンミスト消臭機で室内除菌・消臭をするところから始め、窓を開けても悪臭が漏れないようにして作業体制を整えました。
5人の作業員で一気に家財整理を完了してから、室内の簡易清掃および現場となった風呂場の業務用洗浄剤を使ったクリーニング、そして腐敗臭を除去するために5日間ドライオゾン消臭機をかけました。

その後リフォーム工事を行いましたが、最終的に依頼から原状回復まで一週間かかったようです。
依頼者の話では、特殊清掃とリフォームが同時に行えるという理由でこの専門業者を選んだようです。
このように特殊清掃には単なる消臭やゴミの撤去だけでなくリフォーム工事まで必要になる場合があります。

事例2:孤独死した故人の家がゴミ屋敷だったケース

別の事例は死後数か月して孤独死が発覚した故人の例です。
相続人より業者に依頼がありましたが、こちらも上の例のように警察検視を踏まえた事例でした。
衛生問題や火災の危険を意識して少しでも早く清掃してほしいという依頼が寄せられましたが、現場は膝の高さまでゴミが積載したいわゆる「ゴミ屋敷」だったようです。

冬だったので悪臭はある程度抑えられたものの、ウジやハエ、ゴキブリが巣くうひどい状態で一刻も早く原状復帰しなければいけませんでした。
それで遺品整理と特殊清掃を合わせた契約が交わされます。

まず室内を密閉して殺虫剤を撒いて害虫を駆除し、オゾン消臭器を使って除菌や消臭を行うことから作業は始まりました。
その後遺品整理しましたが、部屋は5DK&ゴミ屋敷だったので最終的に遺品量は2トン車で10杯分もの量になったそうです。
ゴミと遺品との分別だけで2日かかり、さらに遺品に分別されたものを消臭除菌する必要がありました。

特殊清掃の費用相場は?

特殊清掃の費用相場ですが、まず作業内容ごとの大まかな費用を見てみましょう。

□作業場所と内容□□□□□費用相場
消臭・除菌剤散布    :10,000円〜
畳の撤去        :10,000円~
汚物の撤去       :20,000円〜
床上の清掃       :30,000円〜
オゾン脱臭       :1日あたり30,000円〜
風呂場の清掃      :30,000円〜
害虫駆除(1部屋あたり):10,000円〜15,000円
作業員の人件費     :20,000円〜


これは大まかな費用相場です。
業者によっても見積もりが違いますし、床の素材が畳かカーペットか、フローリングが木かなどによっても状況は異なります。
また臭いの移り方によってもリフォームの程度が変わってくるので要注意です。

特殊清掃と遺品整理の作業の流れは?

特殊清掃の主な流れは以下の通りです。

1.相談と見積もり
特殊清掃の必要がある場合、依頼者はまず特殊清掃業者に相談して見積もりを取ってもらいます。
特殊清掃が必要な状況としては孤独死や事故死、事件による死、自殺などが関係してくるので警察が介入することもあります。
またこういうケースでは近所からの通報によってはじめて気づかれることが多いので遺体は腐乱していて、緊急性が高い作業になります。

2.作業
特殊清掃の必要が発生すると家族や親族であっても現場にすぐに入れないことがあり、その場合はすぐに業者が消臭や体液除去などの作業を行います。
状況によっては作業日に遺族が部屋に入ることも可能です。
見積もり内容に遺族が同意すればすぐに作業を始められることもあります。
悪臭の問題や遺族の気持ちもあるので迅速な作業が大切です。

基本的にはまず現場の悪臭などを除去する作業を行い、その後遺品整理などに移ります。
家財道具に関しては臭いが完全には取れないものがありますが、業者は遺族にそういう遺品を捨てるか保存するか確認しながら処理します。

3.引き渡し
無事作業が済むと依頼者に現場を確認してもらい、問題がなければ作業完了となります。
残った遺品は遺族が形見分けしたり売却したりします。

特殊清掃対応の遺品整理業者の選び方

特殊清掃は言葉通り特殊な作業なので、どの遺品整理業者に頼んでも良いというわけではありません。
経験を積んでいる業者が担当しないと、「臭いが取れていない」などのトラブルの元になりかねません。
賃貸であればきちんと原状復帰しなければいけないので、なおさら素人が行うような作業では解決できません。
そのため以下のようなポイントを意識して業者を慎重に選びましょう。

■オゾン消臭に対応している
芳香剤や消臭剤を使うだけでは一時的な解決策にしかなりません。
きちんと悪臭を除去するためにはオゾン処理や防臭コーティングなどの専門的な作業が必要になります。
業者がそういった消臭手段に対応しているかを会社のHPで確認したり、直接見積もり時に聞いたりしましょう。

■特殊清掃と遺品整理両方の経験が豊富
腐乱臭はかなり強い臭いを放ちます。
近隣住民でも気づくような強い臭いなので壁や床や家財道具などに深く染み込んでしまうこともあります。
そのため消臭作業は経験豊富なスタッフがやる必要があるので、この点で経験と実績がある業者かどうかしっかり会社のHPで確認しましょう。
お客様満足度や口コミ情報も事前に調べておくと良いでしょう。

業者の中には特殊清掃の経験はあるものの遺品整理はおまけ程度に行っている業者がいないとも限りません。
そうなると遺品整理を適当にされる恐れもあるので、必ず会社のHPなどで両方の実績や作業内容を確認するのが大事です。

■アフターフォローが十分
特殊清掃をしたからといって後で絶対何も起こらないとは言い切れません。
臭いの問題は目に見える問題ではありませんし害虫も除去しきれていない恐れがあります。
万が一これらの問題が再び発生したら、業者はアフターフォローとして完全に問題を解決する手段を講じなければいけませんが、それを無償でやってくれるか、あるいは低料金でやってくれるかなどをチェックしておきましょう。

■見積もりが明確で詳細が書かれている
何の作業にどれくらいの費用がかかるのかをきちんと見積書に記載しているかどうかは要チェックポイントです。
「特殊清掃○○万円」とか「遺品整理諸経費○○万円」などとあいまいな記載をしているだけの業者はやめておきましょう。
また作業に関する質問や依頼に丁寧に答えてくれるかも確認すべきポイントです。

まとめ

特殊清掃は故人の遺体によって汚染された家をきれいにする特殊なクリーニングです。
最近は孤独死の問題が大きくメディアでも取り上げられるようになりましたが、孤独死だけでなく事故死や自殺など様々な要素が原因で故人の死亡の確認が遅れることがあります。

このような場合少しでも早く家を清掃して原状復帰することが求められるため、迅速に対応してくれる業者に依頼することが大切です。
特殊清掃もできる遺品整理業者を探す場合は、ゴミナビ!で見積もり依頼をする時にその旨を記載すると良いでしょう。
ゴミナビ!では最大5件の一括見積ができるので、信頼できる特殊清掃対応業者を見つけやすいです。

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