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遺品整理と生前整理の違いとは?生前整理は重要な作業!

Posted by 2019.08.22 Business vector designed by Freepik
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最近「終活」という言葉が使われるようになってきましたよね。
終活とは「人生の終わりを意識した活動」という意味の言葉ですが、終活の一つと言えるのが生前整理です。

この記事では生前整理と遺品整理とはどう違うのか、どんなメリット・デメリットがあるか、そして生前整理の方法について説明していきたいと思います。

生前整理と遺品整理の違い

生前整理とは、いわば「自分自身で行う遺品整理」です。
通常の遺品整理では、人が亡くなった後に遺族が故人をしのびながら故人の所有物を処理します。
所有物を形見分けしたり処分したり売却したりするなどして適切に取り扱います。

一方生前整理では遺族ではなく本人が亡くなる前にある程度所有物や財産などを整理します。
生前整理は必ずしも死期が近い人が行うものとは限りません。
病気になって死期がある程度予測される人が行うこともありますが、ある程度の高齢に達した人が少しずつ時間をかけて整理することも生前整理です。

まとめると、生前整理であらかじめ本人が身の回りの物を整理しておいて所有物をコンパクトにまとめておき、その人の死後に家族が本人の意思をくみながら残りの所有物を処理していくことになります。

老前整理とは違うの?

生前整理と似た言葉として「老前整理」というものがあります。
老前整理は言葉通り老人期を前にして本人が行う整理です。
老いてからの生活と青年期~中年期までの生活では大きな違いが生じることがあります。
体が弱くなって自由が効かなくなるので何かと不自由なことがありますが、そういう時期を迎える前に所有物などを整理して快適な生活を設計するのが老前整理です。

老前整理の基本的なコンセプトは「自分の老後の生活を見据えて行う整理」です。
残された家族のためにというよりは自分自身や配偶者との生活を大事にする意味合いがあります。
生前整理のコンセプトはどちらかというと本人の死後に遺族が困ったり争ったりしないように所有物を整理することなので、両者は違うタイプの整理と言えるでしょう。

人によって状況は違いますが、一般的に老前整理はこれから退職後に控える第二の人生を楽しもうとしている世代が行うもので、生前整理は終活を考えるようになった高齢者が行うものと言えるでしょう。
もちろんどの世代であってもこれら2つの整理を行うことはできます。

生前整理のメリット・デメリット

生前整理のメリットには以下のような点があります。

●家族の負担を軽減できる
あらかじめ搬出や処理に手間がかかりそうなものを処理しておけば、後で遺品整理業者に作業を依頼した時に費用を節約できます。
また家族が自分たちだけで遺品整理する場合も、遺品の量が少なければ時間やエネルギーを節約できます。

●遺品整理に自分の意思を反映できる
金融資産の場合はあらかじめ遺書を残しておくなどして財産分与をある程度コントロールできます。
また形見分けリストを作ったり捨てるものを指定しておけば、自分の所有物を好きな形で整理できます。
何もしておかないと遺族の意志だけで処分されることになるので自分の意思が反映されません。

●余生を気分一新して過ごせる
生前整理である程度所有物の量を限定しておけば気持ちが一新するものです。本当に残しておきたいものとそうでないものとがはっきりするので、自分の価値観が新たにされたり、残りの人生の過ごし方を考える良い機会になったりします。

●家のスペースが広くなったり維持費が節約できる
物が少なくなれば家の中が広くなりますし、その所有物の清掃やメンテナンスなどにかかっていた維持費を節約できます。


一方デメリットとしては以下のような点が挙げられます。

●後になって処理したことを後悔する場合がある
不要と思っていくつかの所有物を廃棄したり売却した後に、「やはり処理しなければよかった」と後悔するケースもあります。
例えば趣味で集めていた骨董品を全部安値で売却した後に、その中に高価な逸品があったことに気づくかもしれません。
あるいはもう使わないと思って捨てたものを、後になってもう一回使いたいと思うようになることもあるでしょう。

生前整理する時には、金銭的価値がありそうな物の値段をよく調べたり、本当に後で使うことがないかじっくり考えるなどして慎重に処理すべきです。

●相続財産について思い悩む場合がある
もしプラスの財産を多く有しているなら財産分与について生前いろいろと考えておくことがあるでしょう。
すべて均等に配分すれば問題ないように思うかもしれませんが、実際には身の回りの世話をしている子どもと遠方に住んでいる子ども、疎遠な子どもと身近な子どもなどいろいろな人間関係で話がこじれることがあるものです。

色々な要素を考えながら財産の残し方を考えると思い煩いが生まれます。
争いが発生しないかとか、この分け方でいいのかなど不安や疑問が生じるかもしれません。
ただ何も考えないで遺族にすべて任せる場合も、結局財産分与についてはなにかとトラブルがあるものです。
ですから仮に思い悩むとしても、何もしないよりは本人の意思を生前に書き留めておく方が良いでしょう。

遺品整理を楽にするために生前整理しよう

整理すると良いものの中には以下のようなものが含まれます。

■金融資産
現金や銀行などにある預貯金、証券、土地の権利書などは金融資産になりますが、これらの資産を分かりやすくまとめるために関係書類や印鑑などをしっかりまとめておくようにしましょう。
家族であっても意外とそういう書類の場所や金融資産の内訳などは知らないものです。
後で家族が書類を探し回ることがないように、安全な所にまとめておいてください。

■宝飾品や貴金属
金や銀やプラチナ、宝石などの貴金属や宝飾品もプラス資産になります。
もし家族がこういった貴重品の取り扱いに不慣れであるなら、出来るうちに現金化するなどして資産をまとめておくこともできます。
遺族が後で遺品整理業者などに買い取ってもらうこともできますが、本来の価値が目減りしてしまうこともあるので本人が良い相場を見計らって現金化しておく方が良いケースもあります。

■マイナス資産
借金などのマイナス資産がある場合は、きちんと借用書や借入金額などをまとめておくようにしましょう。
遺族が後でプラスの遺産とマイナスの遺産を計算して遺産を相続するか放棄するかを計算しやすいからです。
相続放棄は相続発生を知ってから3か月以内に行わなければいけないなど時間的制約があるので、遺族が困らないためにもこれは大切な作業です。

■デジタル端末内のデータ処理
パソコンやタブレットやスマホなどは資産価値があるものとして後で売却されることもありますが、この時に大切なのは中にあるデータ処理です。
表面上データを消去したつもりでもしっかりデータが隠れて残っている事があるので、プライバシー保護や個人情報の保護のためしっかりデータ消去するようにしましょう。
もし生前には消せないのなら、消去すべきことを家族に伝えておくと良いです。

あるいはファイル削除ソフトを使って一定条件が満たされたら中のデータを消去するように設定することもできます。
こういったソフトでは「パソコンが一定期間起動されなかったら自動でファイルを消す」などの設定ができるので便利です。

■不用品の処分
故人との思い出を偲んでいる家族からすると、明らかな不要物であったとしてもなかなか処分するのが難しいと感じることがあります。
本人としては捨ててしまって構わないようなものでも、遺族としては本人の思い出が詰まっている気がして捨てるのに気が引けるのです。
でもそれで不要物がたまってしまうのも不便なので、使わなくなったものなどはあらかじめ処分しておくと良いでしょう。

特に家具や家電など場所を取るものに関しては、生前にある程度捨てるかリサイクルショップなどに売却するなどしておくと遺族の負担を和らげることができます。
また家の中に意外とたまってしまいがちなのがお中元や引き出物などでもらった贈答品でしょう。
バスタオルなどが無駄にいくつも押し入れやタンスにしまってあるかもしれません。
こういう物を整理すると所有物がすっきりまとまります。

■思い出の品
遺品の中でもかさばりやすいのがアルバムや趣味の品などです。
家族が同じ趣味を持っているのであればそのまま使ってもらえますが、そうでもないならあらかじめ処理する方法は考えておくと遺族が整理しやすいでしょう。
またアルバムが大量にあるのならあらかじめ写真を厳選してコンパクトにまとめるか、デジタルデータとして残しておくと便利です。

■書籍や雑誌
読書家の場合は何百何千という本や雑誌をため込んでいるかもしれません。
本はかなりのスペースを取りますし、遺族からすると処理しにくい遺品となります。
そのため本の価値が分かる本人が事前に処理しておくか、処理する方法を指示すると良いでしょう。
例えば「古本屋に売る本」「図書館に寄贈する本」「廃棄する本」などのカテゴリーに分けられます。

本の中には意外と高値で売れるものもありますから、遺族にすべて任せて後で捨てられてしまってはもったいありません。
このようにカテゴリー分けして一部を売ってもらうか自分で売ることで家族に少しでも多く資産を残せます。

■家具や家電
遺品整理を業者に任せると何万何十万と費用がかかることがありますが、やはり遺品の中に家具や家電などの重量物やサイズが大きいものが多いと費用は高くなってしまいます。
搬出作業に手間がかかりますし、搬出に使う車両のスペースも取るからです。
そのため可能なら、処理が大変そうな大きなものを事前にリサイクルショップに引き取ってもらったり粗大ごみにしておくと後が楽です。

■ブランド物
本人がブランドものを好んでいる場合、服やバッグや靴など色々なものを持っていることでしょう。
もし家族がブランドの価値を知っていたりそのブランドが好きであれば良いのですが、そうでなければ価値が分からずに安く売ってしまったり適当に誰かにあげてしまうかもしれません。
価値が出そうなものをリスト化して家族に知らせるか、先に売却して現金化しておくと良いでしょう。

生前整理を遺品整理業者に頼める?

ここまで見てきたように生前整理と一口に言っても行うべきことはたくさんあります。
簡単な所有物の整理であれば思い立ったタイミングで行うこともできますが、大きな家具や家電、大量の書籍、相続関連の手続きなど、なかなか簡単には処理できないものもありますよね。

そういう場合は生前整理を遺品整理業者にお願いすることもできます。
遺品整理業者の中には遺品整理だけでなく、不動産管理や特殊清掃、遺品の合同供養、遺品の買取、そして生前整理や老前整理など幅広いサービスを提供しているところがあります。

業者によってサービス内容は多少違いますが、生前整理と遺品整理両方に対応している業者の場合、例えば不用品の処分を少しずつ行う契約を交わすこともできます。
「一気に不用品を処理すると部屋が寂しくなるので、一部は生前に処理して残りは死後に処理する」などの事前予約サービスを提供しているところもあります。

さらに弁護士との提携をしている業者であれば、相続関連などデリケートな生前整理内容について無料で相談することも可能です。
自分で行える生前整理は自分でやって、難しい所は遺品整理業者に依頼するとよりスムーズに家族に遺品整理してもらえるでしょう。

生前整理してくれる業者の見つけ方

生前整理を業者に依頼する場合は業者選びから始める必要があります。
現在日本には遺品整理を手掛ける業者が何千もいると言われていますが、最寄りの業者に適当に頼むのはおすすめしません。
遺品整理や生前整理にはある程度の知識が必要ですし、何よりも故人の遺品を大切に扱ってくれる気配りが求められるからです。

また残念ながら業者の中には悪徳業者が存在して、高額請求や遺品の不適切な処理、不法投棄などのトラブルが発生してしまうこともあります。
ですから信頼できる業者を選ぶことが大切です。

この点ゴミナビ!には生前整理にも対応した信頼できる遺品整理業者が登録されていて、さらに複数の業者に一括見積を依頼することができます。
万が一トラブルが起きた場合には最大10万円の現金保証などもついているので、業者選びに役立ちます。
利用は無料なので、生前整理に興味がある場合は一度利用してみると良いでしょう。

まとめ

生前整理は本人がまだ生きているうちに所有物の整理をすることです。
生前整理することで家族が後で遺品整理に取り掛かりやすくなり、業者に頼む場合も費用の節約になります。
余生を気分一新して過ごすきっかけにもなるなどメリットが多いので、いろいろ所有物が多い人は一度生前整理について考えてみるのをおすすめします。

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