捨てられない、片付けられないは「ためこみ症」のせいかも？！

Posted by 2021.12.28 Business vector designed by Freepik

「片付けたいけど何からすればいいのかわからない。」
「捨てる物がわからない。」
「いつか使うかもしれない。」

こんな事を考えてしまって、なかなか片付けられないという方も中にはいるのではないでしょうか。
これはただ片付けられないだけではなく、もしかしたら「ためこみ症」かもしれません。

ためこみ症とは

ため込み症は特定のものを収集しているコレクターとは異なり
整理することもなく物を溜めこんでしまい
物の価値に関係なく物を手放すことが困難、或いは手放すことを考えるだけで強い苦痛を感じてしまいます。

ためこむ事にも強い苦痛を感じているが手放す事にも強い苦痛を感じるため、片付けることができず
物をためこみ過ぎて日常生活に支障をきたしているといった症状などからこの病気の診断が下される場合があります。

症状

ためこみ症の人は、物を取っておくという事の必要性を強く感じており
手放さなければならない、或いは手放す事を考えるだけで強い苦痛を感じます。

物をためこみ続ける事で徐々にためこんだ物を収容するスペースはなくなり、生活空間は物で溢れていきます。
物が増えすぎて、居住スペースであったはずの場所も
ためこんだ物を置く以外に使うこともできなくなり生活に多大な影響を及ぼします。

散らかった物が火災の原因や安全上の問題となり、家に害虫が湧いてしまうこともあるので
ためこみが問題だと認識している人もいますが、多くの人は認識がありません。

ためこみ症には「動物ためこみ」というものもあり、
これは自身で飼育する事のできるスペースやケアができる範囲を超えた数の動物を集めてしまいます。

一般的に見れば動物に対してのケアは行き届いておらず
動物の体重が減少して病気にかかってしまう場合が多く、動物の世話が不十分であると認識されますが
当人はそれを認識しておらず、飼育しているペットに強い愛着をもっているため手放すことをしません。

これらの症状は治療を行わなければ生涯続き改善されることはありません。

ためこみ症を放置すると

ためこみ症の人はその症状を自身で早期に認識する事が難しく、周囲の人のケアが必要です。
ためこみ症を放置してしまうと住居がゴミ屋敷化してしまい、生活ができなくなってしまいます。
また症状が深刻化してしまうと物をためこんでいる空間に人が入る事を嫌う場合もあり、周囲から孤立してしまいます。

生活スペースには物が溢れているため、ちょっとした火気でも大きな火災に繋がる可能性があり大変危険です。

ためこみ症は精神科または心療内科を受診し相談することが出来ます。
自身でためこみ症の可能性を認識できて改善したいという気持ちがある場合は、本人の受診が望めますが
本人の受診が難しい場合には家族が受診することも可能です。

ためこみ症は自力で治療することが難しいため、周囲のサポートが必要です。

片付ける場合

治療や周囲のサポートで物への執着や症状が改善されてきた時
少しずつ片付けていく事が第一歩です。

手紙などの紙類であれば少しずつ指定曜日にゴミ出しをする事ができますが
壊れて使えなくなった大型家電や家具などはまとめて不用品回収業者に依頼する事で居住スペースを確保する事ができます。

また症状が改善されて一気に片付けられるようになった場合は
ゴミ屋敷清掃業者などに依頼する事で家ごと片付けてもらう事もできます。

まとめ

ためこみ症かもしれないと心配な場合は精神科や心療内科で受診、相談ができます。
本人の受診が難しい場合は家族の方が受診する事が可能であり、まずは受診することで早期の治療、改善が望めます。

ためこみ症は周囲のサポートが重要となるため周囲の方はできるだけ寄り添って
ゆっくり治療を続け、改善を見守ってあげることが必要です。

症状が改善されて、物への執着が軽くなった際には少しずつ片付けていくことができるようになります。

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