不用品回収ここだけの話

遺品整理業者は一般廃棄物の取扱ができる?業者選びで注意すること

Posted by 2019.08.28 Business vector designed by Freepik
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遺品整理業をサービス提供している業者は何千もいますが、実はそのすべてが遺品整理業をすべて行えるわけではないことを知っているでしょうか。
業者の中には許可もなく一般廃棄物を取り扱っている悪徳業者もいるので、業者選びは慎重に行わなければいけません。

この記事では一般廃棄物とはどのようなものか、それを扱えるのはどんな遺品整理業者かを説明して、失敗しない業者選びの方法を紹介したいと思います。

遺品整理で出る一般廃棄物とはどんなもの?

遺品整理をするとたいていの場合廃棄するものが出てきます。
古びた家具や生ごみ、紙ごみなど実に様々な種類のものが出ますが、遺品量が多い場合はまとまったゴミが出るので処分に困ることがありますよね。
生ごみやちょっとした紙ごみであればいいのですが、ある程度大きなものや重いものだと搬出するのが大変なことがあります。

そういう場合は遺品整理業者や不要物回収業者などに頼むと、軽トラなどで簡単に持って行ってくれるので大変便利ですが、実は業者を間違えると面倒なトラブルに巻き込まれることがあるんです。
どんなトラブルかは後述するとして、まずは「一般廃棄物」と「産業廃棄物」、「事業系一般廃棄物」について以下に簡単にまとめたいと思います。

◆産業廃棄物と事業系一般廃棄物
「産業廃棄物」とは事業活動によって排出されるゴミのことで、紙くずや木くず、繊維くず、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック、金属くず、ガラスくずなどが含まれます。
ただし同じタイプのゴミでも、特定の業種に限定して排出されるゴミは産業廃棄物となり、それ以外の業者から排出されるものは事業系一般廃棄物として処理されます。

例えば紙ごみの場合、紙を加工する業者や新聞業者などが出す紙ごみは産業廃棄物になるのに対して、トラック運送業者が出す紙ごみは「事業系一般廃棄物」とみなされます。
一方廃油や廃酸、廃アルカリ、廃プラスチックなどは業種に関係なく産業廃棄物として分類されます。

◆一般廃棄物
「一般廃棄物」とは「産業廃棄物にはならないもの」を指します。
特に明確な規定があるわけではなく、あくまでも産業廃棄物を基準として分類されます。
そのため上記の事業系一般廃棄物も実は一般廃棄物の一種と言えます。

一般廃棄物の種類

一般廃棄物の内容についてもう少し詳しく見ていきましょう。
一般廃棄物のカテゴリーには「家庭廃棄物」と先述の「事業系一般廃棄物」、そして「し尿」とがありますが、それぞれの具体的な内容をあげると以下のようなものがあります。

◆◆家庭廃棄物◆◆
 ・可燃ごみ
 ・不燃ごみ
 ・リサイクル家電(洗濯機、エアコン、テレビ、冷蔵庫)
 ・小型家電(パソコンや電子レンジなど)
 ・車
 ・有害ごみ(電池や蛍光灯など)
 ・粗大ごみ(家具や自転車など)

◆◆事業系一般廃棄物◆◆
 ・可燃ごみ
 ・粗大ごみ

◆◆し尿◆◆
 ・し尿(用を足すのに使ったトイレットペーパーなど)
 ・浄化槽にかかる汚泥(浄化槽方式のものの槽に貯留した汚泥)

ゴミの処理には許可証がいる

これらの廃棄物ですが、実は処理するには許可証が必要です。
産業廃棄物を扱うには「産業廃棄物収集運搬許可」が必要で、一般廃棄物の処理には「一般廃棄物収集運搬許可」が必要になります。
これらの許可がない業者は勝手に廃棄物を持って行ったり処理してはいけません。
もし許可がない場合は許可を持っている業者と提携しなければいけません。

両者の許可証には互換性はないので、産業廃棄物運搬許可証を持っているからと言って一般廃棄物を処理できません。
逆に一般廃棄物収集運搬許可証を持っているからといって産業廃棄物を勝手に扱うことはできません。

一般の人はこのような許可証について普段あまり意識することはありませんよね。
でも実は遺品整理を業者に依頼する時は、この許可証について意識しておく必要があります。
なぜなら遺品整理業者の中には許可証を持たないで遺品回収を行ってトラブルを引き起こす悪徳業者がいるからです。

一般廃棄物をめぐる遺品整理トラブル

遺品整理の対象となるのは通常家庭から出る遺品ないしは不要物です。
先述の通り家庭廃棄物は一般廃棄物のカテゴリーに入ります。
つまり遺品整理をして不要物を回収したり処分するのに必要な許可証は産業廃棄物収集運搬許可ではなく、一般廃棄物収集運搬許可ということになります。

しかし遺品整理業者の中には産業廃棄物の許可は持っていても一般廃棄物の許可は持っていないところがあります。
これはなぜかというと、実は一般廃棄物収集運搬許可を取得するのが難しいからです。
許可は市町村が発行しますが、基本的に各市町村では一般廃棄物回収業者の手が足りていて新規申請を受け付けなかったり、受け付けていてもなかなか許可しなかったりします。

一方産業廃棄物の許可は比較的取得が簡単なのでこの許可証を持っている業者は少なくありません。
でも産業廃棄物許可を持っていても遺品整理から出てくる不要物は処理できないので、こうした業者は一般廃棄物を扱う許可を持っている他の業者と提携する必要があります。
自分が許可を持っていなくても提携先と一緒に遺品を処理すれば問題にはなりません。

しかし悪徳業者の中には、自身で許可を持つことも、許可を所有する業者と提携することもせずに遺品整理を行おうとする人たちがいます。
そういう業者は遺品や不要物をめぐる色々なトラブルを引き起こしますが、例えば遺品の不法投棄の問題がそうです。

近年日本では不法投棄の問題が大きな社会問題になっていますが、悪徳業者は一般廃棄物を処理する許可証を持っていないにも関わらず何食わぬ顔で遺品を回収し、後で不法投棄を行うことがあります。
不要物として回収を依頼したとはいえ、故人の所有物をそんな仕方で扱われたら誰でも憤慨したり悲しくなったりしますよね。

このようなトラブルに巻き込まれないためにも、遺品整理を依頼する業者が一般廃棄物の許可を持っているか、あるいは許可を持っている他の業者と提携しているかを事前に確認することが大事です。

チェックすべき他の許可証

遺品整理業者に関してチェックすべき他の許可証があります。
それは「古物商許可証」ですが、これは遺品の買取を行うのに必要な許可証です。
遺品整理の最中に業者に買い取ってもらいたい遺品が出てくるというケースは珍しくありません。
業者に支払う費用を少しでも安くするために遺品の一部を売却してもらうという遺族も多いのではないでしょうか。

しかしこの買取作業は古物商許可証があって初めてできるものです。
ですから事前に業者がこの許可証を持っているか事前に会社のHPやゴミナビ!の会社紹介ページで確認しておきましょう。
認可を受けていれば必ず古物商許認可番号を掲げているはずです。

まとめ

故人の家庭の遺品整理を行う場合、出てくるゴミはほとんどの場合一般廃棄物に当たります。
そしてこの一般廃棄物を処理できる業者は一般廃棄物収集運搬許可を持っている業者だけです。
許可を持たない業者や許可を持っている業者と提携していない業者に依頼すると不法投棄などのトラブルに巻き込まれかねません。

そのため適当に業者を選ぶのではなく事前にしっかりと許可を持っているかどうかを確認しましょう。
遺品の買取をお願いしたい場合は古物商許可証についてもチェックが必要です。
またトラブルを回避するためには、優良業者だけを紹介するゴミナビ!で一括見積をしてから業者を選ぶという方法もあります。
いずれにしても賢く業者を選んで後悔しない遺品整理を実現しましょう。

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